自分ののぞむように絵を描けるというのはとても恵まれたことだ。
そのことを知っているのだからこの機会を無駄にしてはいけない。 
 
想像してごらん。
 
自分の心のありさまを、筆にのせて。
鳥みたいに、かたくとじた両手のひらから放してやる。
 
ただそこにあるだけのありのままの心は、何よりも説得力に欠け、かつ、何よりも力強い。
 
ふとまにの森の命がいまも私の側で緑にきらめくのは、彼らがいつもただそこにあったからではないのか。
はるかむかしから星の上に命が息づいているのは、ただ、そこに命が生まれたからにすぎない。
それがそこにあるという事実がすべてを証明する。だから、私は怯まなくていい。
 
滅びるな。いきつづけろ。永遠のいまを!